[シドニー 13日 ロイター] - ナショナル・オーストラリア銀行(NAB)が発表した10月の企業景況感指数はプラス12と、前月から2ポイント低下した。企業の採用が低調だった。ただ、長期平均のプラス6は引き続き上回った。

信頼感指数も2ポイント低下し、プラス4となった。雇用指数は前月のプラス11からプラス7と、大幅に低下した。

NABグループ首席エコノミストのアラン・オスター氏は「これら指数の水準は、毎月雇用が今後も2万人程度伸びることを示している。このペース(の雇用の伸び)なら、このところの労働市場の拡大は維持されるだろう」との見方を示した。

失業率は段階的に低下しており、9月に6年半ぶり低水準の5%を記録した。10月の指標は15日に発表される。ロイター調査によると、失業率は5.1%に小幅上昇すると見込まれている。

オスター氏は「雇用コストの伸びは鈍化し、継続的な雇用拡大にも関わらず、賃金の伸びが依然弱いことを示している」と説明した。

賃金の伸び悩みは、中銀が2年以上にわたり金利を過去最低水準に据え置いている理由のひとつ。

生産性を示す指数はプラス12で、前月のプラス14から低下した。販売指数は1ポイント上昇しプラス18だった。