[ローマ 9日 ロイター] - イタリアのトリア経済・財務相は9日、欧州委員会から修正を求められている予算案について、主な柱は変更しないと述べた。

同相は議会の公聴会で「政府はこのところ、予算で特に問題視されている点について、欧州委員会への回答書の作成で忙しい。予算の主要な柱を政府は確認することになる」と述べた。

欧州委員会は今月13日までに新たな予算案を提出するようイタリア政府に求めている。

同相は、2019年の財政赤字を国内総生産(GDP)比で最大2.4%とする計画を順守する決意を示し、景気減速によって、拡張的予算の重要性が増したと主張した。

一方、欧州委員会のドムブロフスキス副委員長(ユーロ問題担当)は、イタリアの財政計画は「楽観的過ぎる想定」に基づいていると指摘。

「基本的にその想定は、公的支出を増やせば景気を刺激し、ひいては財政赤字も減るというものだ。われわれは、そうはならないとみている」と述べた。

ドムブロフスキス副委員長は、イタリア政府が財政計画を修正しない場合の制裁手続きを欧州委が検討していると再確認した。