大学入試が最先端になっても、グループワークの本質は変わらない
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教育改革の本質は、「知識のインプットとアウトプット」から、「あなただったらどうする?」だ。
つまり、「1467年に応仁の乱が始まった」という知識を知っていることではなく、「1467年に始まった応仁の乱をあなたならどう終わらせる?」というものに変化する。
そして、グループワークは、「あなたと、あなたの仲間でどう協力して終わらせる?」というもの。
社会において最も重要なスキルといえる。
じゃあ、このグループワークの能力を「判定」できる人間の力量ってどれだけなのよと、そこが一番の問題。
「大学の先生」ができるものなのでしょうか。もちろん、そうあってほしい。ユナイテッド・ワールド・カレッジ日本協会※では、海外への奨学金派遣生を決める際、20年以上前からグループディスカッションを取り入れています。こうした入試を実施する際に重要なのは、1)適切なテーマ設定、2)明確な選考基準、3)評価する側の一貫性、です。
2020年に控える大学入試改革が、日本の教育改革において非常に重要なマイルストーンになることは間違いないですが、センター試験改革の方は、3)がネックとなって、なかなかドラスティックには改革できなさそうです。
そうなると、各大学が実施する2次試験の改革が、鍵を握ります。「公平性と平等」を求める声が多いのは承知していますが、その呪縛から解き放たれて、より多様な才能を評価できる、そして教育機関ごとの特徴を反映した、個性的なアドミッションズオフィス方式が広がることを強く願って止みません。
そういう意味で、この記事のような取り組みは非常に重要だと思います。
(※:私たちの学校が、日本で唯一の加盟校として昨年仲間入りしたユナイテッド・ワールド・カレッジ。現在は世界に17校ある加盟校に、日本の高校1年生を選抜して派遣するのが、日本協会です。同様の機関が、世界 160カ国に広がり、3000名以上のボランティアに支えられて生徒募集を行なっています。)