[ロンドン 1日 ロイター] - 英住宅建築協会(NHBC)が1日発表した第3・四半期の新規住宅登録件数は前年同期比15%増の4万3578件となり、2007年第3・四半期以来11年ぶりの高水準を記録した。ロンドンで登録が急増したことが要因。

ロンドンでは、多くの大規模開発プロジェクトが進行中であることに加え、前年同期の登録件数が通常よりも少なかったことから、第3・四半期の新規住宅登録件数が前年同期比で141%増加した。

英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)を控え、ロンドンでは金融業界の行方や海外投資家に対する魅力低下が懸念される中、住宅価格が下落している。100万ポンド(128万ドル)を超える住宅を購入する際の税金が引き上げられたこともロンドンの住宅市場の重しとなった。

NHBCのスティーブ・ウッド最高経営責任者(CEO)は「住宅業界全体でみると、ブレグジットの経済的な影響がより明確になるまで目先は慎重な姿勢が続く」と指摘。

2020年代半ばまでに年間30万戸の新築住宅を供給するという政府目標を達成するには新たな建築手法の革新と技能不足への対応が必要だと述べた。

欧州の建設作業員不足はロンドンで建築業者の報酬引き上げを招いており、多くの建設会社はブレグジット後の作業員不足を懸念している。