[ニューヨーク 22日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが上昇した。英国の欧州連合(EU)離脱交渉が北アイルランド問題を巡りなお流動的であることから、英ポンドが下落。ユーロもイタリアの来年度予算を巡る政治的な不透明感から続落となった。

メイ英首相はこの日、EU離脱交渉の合意は間近だが、英領北アイルランドを関税同盟にとどめるというEU側の提案をあらためて否定した。

ポンド<GBP=>は0.73%安の1.297ドル。先週初めに始まった下落基調が続いている。

主要6通貨に対するドル指数<.DXY>は0.36%高の96.003。

クレディ・スイスの為替戦略グローバル主任、シャハブ・ジャリヌース氏は「ドルの動きはポンドやユーロが背景にある」と指摘した。

ユーロ<EUR=>は序盤の上昇を維持できずに下落。イタリア国債利回りは大幅低下したが、来年度予算を巡る欧州内の政治的な不透明感は今後増大する見通しであることが注目された。終盤の取引では1.147ドル。一時は1.155ドルを付ける場面もあった。

コメルツ銀行のFXアナリスト、Thu Lan Nguyen氏は、「(イタリアとEU)双方から融和的な発言が増えているが、論争がまだ終わっていないのは明らかだ」と述べた。

ユーロは対スイスフラン<EURCHF=>でも1.423フランと、0.40%下落。対ポンド<EURGBP=>では0.27%高の88.3ペンスとなった。

ドル/円 NY終値 112.80/112.85

始値 112.86

高値 112.88

安値 112.66

ユーロ/ドル NY終値 1.1463/1.1467

始値 1.1501

高値 1.1506

安値 1.1456

*内容を追加します。