「ブラジルのトランプ」があおる、流血沙汰の大統領選挙

2018/10/25

右翼と左翼の対立で流血沙汰に

10月7日、ブラジル大統領選の第1回の投票日。フェルナンダ・ビラス・ボラスは投票所を出たところで、背後からナイフを持った男に腕をつかまれた。
男が着ていた黒いTシャツには「ボルソナロを大統領に」とプリントされていた。ジャイル・ボルソナロ元陸軍大尉──大統領選の第1回投票を制した極右の候補で、その過激な発言から「ブラジルのトランプ」とも呼ばれる。
「俺の指揮官が勝てば、マスコミは死ぬだろう」
ビラス・ボラスを襲った男はそう言ったという。ジャーナリストである彼女は、所属するニュースサイトのバッジをつけていた。