[上海 19日 ロイター] - 中国証券監督管理委員会(証監会)の劉士余主席は19日、国内株式市場を支援する一連の措置を発表した。上場企業が直面する流動性の問題についてファンドが解決を支援することを奨励するほか、自社株買いなどを支援する方針。証監会がウェブサイトに声明を掲載した。

劉主席は、プライベートエクイティ(PE)ファンドによる上場企業の株式取得を奨励するとともに、企業の合併・買収(M&A)の承認を加速する方針も明らかにした。

非公開企業についても措置を講じるとし、中小企業による高利回り債などの発行を支援するほか、資産運用会社に非公開企業の株式や債券に投資するファンド立ち上げを促す意向を示した。

中国株式市場の上海総合指数<.SSEC>は18日、レバレッジや経済全般を巡る懸念から2.9%急落。19日午前の取引でも続落し、一時2014年11月以来の安値を付けた。

株価の下落に伴い、追加証拠金の差し入れ(マージン・コール)を迫られる企業が増えている。中国証券登記結算(CSDC)のデータに基づくロイターの算出によると、10月12日時点でローンの担保として差し入れられている株式は6370億株以上で総額4兆4400億元(6398億6000万ドル)相当に上る。

劉主席は、地方政府が運用するファンドやPEファンド、証券会社のウェルスマネジメント関連商品など、さまざまな投資家に対し、こうした上場企業の流動性の問題解決を支援するよう奨励するとした。

*内容を追加しました。