[ニューヨーク 17日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、ドルが上昇し1週間ぶり高値を付けた。連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨を受け、今後も利上げが継続するとの見方が強まった。

ウエストパック・バンキング(ニューヨーク)のFX戦略部部長、リチャード・フラヌロビック氏は「議事要旨はかなり予想通りの内容だった」とした上で、米連邦準備理事会(FRB)は一段の引き締めへの自信を強めていると述べた。

主要6通貨に対するドル指数<.DXY>は0.49%高の95.510。一時95.562と今月10日以来の高値を付けた。

CMEグループのFEDウオッチによると、金利先物が織り込む12月利上げの確率は78%。議事要旨発表前は77%だった。来年は2回の追加利上げが見込まれている。

英ポンドは下落。英国の欧州連合(EU)離脱交渉でEU側の責任者を務める欧州委員会のバルニエ首席交渉官はこの日、交渉妥結にはもっと時間が必要との認識を示した。9月の英消費者物価指数(CPI)の伸びが前年比2.4%と、予想の2.6%に届かなかったこともポンド売りにつながった。

市場では、金融状況が世界的にひっ迫しているようだとして注意を促す声も聞かれる。企業や金融機関が為替リスクなしに外貨をドルに転換するコストを示すクロスカレンシー・ベーシス・スプレッド(スワップ・スプレッド)は過去数週間で拡大しているが、これはFRBの利上げに伴い海外で調達できるドルが減少しているためで「リスクに注意する必要がある」(モルガンスタンレー)という。

ドル/円 NY終値 112.64/112.66

始値 112.28

高値 112.67

安値 112.02

ユーロ/ドル NY終値 1.1499/1.1503

始値 1.1546

高値 1.1549

安値 1.1496

(表はロイターデータに基づいています)