[ブリュッセル/ベルリン 17日 ロイター] - 欧州委員会のエッティンガー委員(予算・人事担当)は17日、欧州委がイタリアの2019年予算案が欧州連合(EU)の財政規律に沿っていないとの判断をすでに下したとする独誌シュピーゲルの報道を否定した。

シュピーゲル誌は、エッティンガー委員がインタビューで「イタリアの19年予算案はEU規律に沿ったものではないとの疑念が確認された」と述べたと報道。このほか同誌は情報源を明らかにず、この見解を伝えるモスコビシ委員(経済・財務・税制担当)のイタリア政府宛の書簡が18日、もしくは19日に届けられると報じた。

エッティンガー委員はこれについてツイッターに「欧州委がイタリアについて決定したとは述べていない」と投稿。「(予算案に含まれる)数字に基づくとイタリアに対し予算案の是正を求める必要が出てくる公算が大きいと個人的に考えている」とし、欧州委が予算案を巡り18日、もしくは19日にイタリアに書簡を送るとは述べていないとの立場を示した。

シュピーゲル誌はその後、記事を訂正し、欧州委からの書簡送付はモスコビシ委員とイタリア政府との協議後になるとした。

イタリア内閣は15日に予算案を承認。社会福祉支出を拡大し、退職年齢を引き下げるほか、財政赤字を拡大させる内容で、EU財政規律に沿っているか審査が行われている。

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