毎秒10兆フレームのカメラは光をスローモーションで捕らえる
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光電効果とか、それまでの理論上からは反する結果をすることから、新たな法則等が発見されて、人間には感知しづらい世界だった。
それがついに肉眼で観測できるようになるって思うと、物理より化学が好きな自分にとっては大変興味深いこれはやばい。カルフォルニア工科大学科学者たちが、光の移動をスローモーションで撮影できるカメラを開発したというニュース。内容一読しても、全く意味が分からないけど、25フレームの動画は圧巻。確かに光がゆっくりとレンズを通過する様子が、素人の自分にもはっきりわかる。光といえば1秒間に約30万キロメートル、地球を7周半🌏進む猛烈なスピード、、、と子供の頃から教わってきて、見るものではなく、理論的な世界のものだと思い込んでいた。それが、こうやって動画でスローモーションで万人が見られるのは、やばい。
あまりに興味深いので、本件の発表論文を見てみた。
https://www.nature.com/articles/s41377-018-0044-7
残念ながら本文から読み取るのは激ムズですが、各所に挿入されている図がわかりやすい。なんとなくイメージできる。間違いなくいえることは、1秒間に10兆フレーム撮影してリアルタイムでデータ保存できるメモリは存在しないので、彼らは現在、たった「25フレーム」しか保存できないということ。つまり、10兆分の25フレームという想像絶する短時間で、ぴったりと画面の中を光が通過するように「合わせてシャッターを切る」ことができないと、今回公開した映像は実現できないわけで、25フレーム動画に光の最初から最後までぴったり収まったのは、神業であり執念の結果とも言えそう。
ちなみに調べてみると、この分野の研究開発競争は昔からあるみたいで、MITが2011年に1秒間に1兆フレームで連続400フレームを超える光の撮影に成功しています。今回はさらに1/100を目指すと発表しているので、想像を超える研究の世界での戦いがあるのでしょう。
http://web.media.mit.edu/~raskar/trillionfps/何か違和感ある(おかしい気がする)けど、とりあえず動画すげー。
千葉さまのコメント必須。
こんな宝くじ当選よりも難しそうな神業ショットがホントにできるのか?もっとビッグニュースになっていいはずなのだが、、って思ったらトップジャーナルの「Nature」でした!お疲れ様です!(追:正確には、Nature本誌でなくNature系のLight: Science & Applicationsでした)
論文中にあるsingle-shot 10-trillion-frame-per-second compressed ultrafast photography (T-CUP)という技術(測定系)を開発してきたとあるが、その苦労はこの撮影で報われただろうか。さらに時間分解能を100倍。彼らはどんな世界を見たいのだろうかと想像を馳せるが到底理解できない。
追記1
というか8/8論文掲載なのになぜ見逃していたのだろうか。いつも参考にしてるphys.orgでも10/12に記事書いてる!記者たちも見逃してたにちがいない(笑)
https://phys.org/news/2018-10-world-fastest-camera-trillion.html
追記2
Akariさん、単純にデータ量が多すぎて、撮影した全ての画像を保存するのは辛いよってことです。うちの超高速カメラ(レンタル中)も数秒分の画像を全て送るのに数時間かかります。(こいつのフレームワークはどのくらいだろう。追:10万fpsでした。これでも凄い。)
上で言うフレームレート(fps)とは、1秒間に使用するフレーム数(コマ数)ですが、
地上デジタル放送 29.97fps
映画 24fps
と、普段これくらいのレートの映像を見ています。一方今回は、この29.97だとか24の数字が10兆というバケモンなので、そのスゴサがわかるかと思います。今回のは画像の分解能にも依りますが、レートの桁が違うので相当大変です。なので、全部保存できないなら数を絞るしかないということで、25ショットだけピンポイントで撮影みたいな。
こちらも参考に!
動画のフレームレート(fps)を決める際に注意すべきポイント
https://blog.socialcast.jp/05/post-119/