[ヌサドゥア(インドネシア) 12日 ロイター] - 国際通貨基金(IMF)のポール・トムセン欧州局長は12日、ユーロ圏について、景気が良好な今の時期に債務を削減して、次の景気低迷に備える必要があるが、あまりに多くの国がこの機会を逃しているとの認識を示した。

局長は「財政政策は、十分にカウンターシクリカル(景気変動抑制的)とは言えない」と発言。景気が良好にもかかわらず、名目財政赤字を拡大している国があると指摘した。

イタリアを名指しすることはなかったが、局長は、ユーロ圏の高債務国が特に懸念されると指摘。今後、景気が低迷した際に財政余力がなければ、景気後退を招きかねないとの認識を示した。

局長は「好況時に債務を削減し、不況時に備える必要がある」と述べた。