[ワシントン 11日 ロイター] - 米労働省が11日発表した9月の消費者物価指数(CPI、季節調整済み)は前月比0.1%上昇し、市場予想の0.2%上昇を下回った。基調的な物価圧力がやや和らいでいるとみられる中、家賃の伸びが鈍化したほか、エネルギー価格が下落した。

伸びがアナリスト予想を若干下回る水準にとどまったことから、今回のCPIを受け、米連邦準備理事会(FRB)が12月に利上げするとの見方が変わる可能性は低い。

オックスフォード・エコノミクスは顧客へのノートで「今回のCPI統計は、インフレ圧力が徐々に増大していくとのわれわれの基調的な見方を裏付けるものだった」としている。

8月のCPIは0.2%上昇だった。

9月の前年同月比は2.3%上昇。8月は2.7%上昇だった。

変動の大きい食品とエネルギーを除いたコアCPIは2カ月連続で前月比0.1%上昇した。市場予想は0.2%上昇だった。5─7月はそれぞれ0.2%上昇していた。9月の前年同月比は2.2%上昇だった。

FRBが物価の目安として注目する個人消費支出(PCE)物価のコア指数は8月に前年比2.0%上昇。FRBの目標である2%を4カ月連続で維持した。

CPIの前月比の内訳は、ガソリンが0.2%下落。8月は3.0%上昇していた。食品は横ばい。そのうち家庭用食品は0.1%下落した。

帰属家賃は0.2%上昇と、8月の0.3%上昇から鈍化した。賃貸家賃は0.2%上昇と、こちらも8月の0.4%上昇から鈍化した。