[シドニー 11日 ロイター] - 豪中銀のエリス総裁補は11日、経済が労働市場の余剰を吸収できるよう、金利は景気刺激的な水準に設定する必要があるとの見方を示した。

総裁補は講演で、失業率の低下について、低金利が成長率をトレンド以上の水準に押し上げているサインだと指摘。「余剰能力が吸収されるまでには時間がかかる。よって、政策は数年は景気刺激的な水準に設定される必要がある」と述べた。

豪政策金利は2016年半ば以降、過去最低の1.5%となっており、豪中銀は当面は政策金利の据え置きを続ける姿勢を示唆している。

総裁補はまた、いわゆる「スーパースター企業」について懸念を表明。スーパースター企業とは、競争力や技術力がずば抜けて高く市場を実質的に独占している企業のこと。総裁補は、他企業の参入が難しくなるため、消費者や長期的なイノベーションにとってマイナスと述べた。