杉本博司と探す! 安土城図屏風 探索プロジェクト
Makuake(マクアケ)
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MOA美術館での展覧会『信長とクアトロ・ラガッツィ 桃山の夢と幻 + 杉本博司と天正少年使節が見たヨーロッパ』とあわせて、この土曜日に同美術館の能楽堂で、杉本さんが立ち上げた安土城屏風探索プロジェクトのシンポジウムがあったので聞きに行ってきたのだけど、これが大変に面白かった。
信長がローマ教皇への貢物として、狩野永徳に描かせ天正使節団が運んだというこの屏風、杉本さんの古美術商の感覚の"勘"では、処分されていることはなくどこかに保管されているであろう、と。もし、見つかれば国宝級であるとのこと。そこで杉本さんが立ち上げたのがこのプロジェクトである。リンク先は、プロジェクトの資金集めのクラウドファンディングなんだけどこういうアートの力の使い方も面白いよなぁ。
天正少年使節についての『クアトロ・ラガッツィ』の著者である故・若桑みどり教授に師事した、研究者の太田智子さんの調査レポートが抜群に興味深く、文献を復習い記述からその居場所を推理し、財産目録や収蔵品目録をたしかめるという、一喜一憂しながらそのプロセスの繰り返し。
糸井重里の徳川埋蔵金発掘を、(ほんのすこしだけ)彷彿させるかんじがあったり、名探偵コナンの『世紀末の魔術師』のロマノフ王朝の話っぽくもあったり、『ダ・ヴィンチ・コード』的な部分や、そして原田マハの小説感もあったり。そして何より、リアルな夢がある。今後も楽しみだなぁ、屏風見つかってほしい。