ビル・ゲイツ氏、論文公開で世界主導
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これは凄い革命になる予感。科学の発展のためにいつか誰かやるだろうと思っていたらビルゲイツ氏が。従来の科学雑誌では投稿からpublishまで1年以上かかることがよくあり、科学の発展のスピードに対して論文公開過程のスピードが追いついていないことは問題視されていました。最近ではインターネット上で先に公開するarXivなどがスピード重視で活発化されていましたが、査読がないため玉石混交となっており、そちらもまた問題視されることもありました。
誤解している人がいるかもしれないので書いておきます。
1.今でも無料の雑誌は少数ながらあります。
2.時間がかかるのは、雑誌に載せるにはスペースに制限があるし、審査のためです。時間がかかっている間に、別の人に先を越されてしまうことがあったのは事実。論文剽窃事件もありました。審査員が論文を読んで、実験を行って似たような論文を作って投稿してしまう。(まさか、その論文、そのままはいくらなんでも無理)。
科学雑誌が無料であることは素晴らしいことです。審査が早いことも、上記の理由で良いです。しかし、そのためには、おカネが必要です。誰かが援助してくれて、その人が審査に口を出さないなら素晴らしいことです。
特に医学論文は無料にしてほしいです。今は、無料の雑誌も少数ながらありますが、たいていは一論文3000円前後です。まさか患者さんに請求するわけにはいかないので、自腹です。
日本には寄付の習慣がない(所得税40%、住民税10%控除があるようですが)ので、こういうシステムはうまくいかないでしょう。そもそも、お金持ちが少ないということもあります。AIやコンピューターサイエンスの分野では、arxiv(アーカイブと読む)というオープンアクセスの論文レポジトリに乗せることがかなり一般化しています。
ビルゲイツのこれを含め、オープンアクセス論文は素晴らしい動き。なんつったって論文誌は出版社の悪徳商売に近い。研究者に無報酬で論文書かせて、著作権も移譲させ、研究者に無報酬で査読させるくせに論文は有料、利益は全て出版社。オープンアクセスはあるべき方向ですね。