[北京 26日 ロイター] - 中国の王毅国務委員兼外相は25日、ニューヨークで開催中の国連総会の合間にパキスタンのクレシ外相と会談した。王毅外相は、両国の関係を妨害するような動きは成功しないとクレシ外相に伝えた。

王毅外相は、カーン新政権発足後、同国との関係が良好にスタートしたことを中国は歓迎するとクレシ外相伝えた。

その上で、両国の関係を妨害するような計画はうまくいかないと指摘した。中国外務省が26日に声明を発表した。

中国は、広域経済圏構想「一帯一路」の一部として、パキスタンのインフラを整備する「中パ経済回廊(CPEC)」事業を進めている。パキスタン国内に発電所や高速道路、港湾施設などを建設するため、570億ドルの融資を中国は表明している。

ただ、こうした事業によりパキスタンの債務が膨れ上がるとの懸念が高まっている。ポンペオ米国務長官は今年7月、パキスタンの新政府に対し、国際通貨基金(IMF)が緊急援助を行う場合、その資金は中国からの融資返済に充てられるべきではないとの考えを示した。

王毅外相は、中パ経済回廊の推進や貿易拡大、パキスタンの貧困削減に向け、両国は全力で努力すると表明。クレシ外相は、環境が変化したとしても両国の関係は変化しないと王毅外相に伝えた。