脳の中でシフトする時間
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Netflixにあるドキュメンタリー映画『The Most Unknown』(2018) に出演する多数の科学者の一人に、時間認識を研究する方が登場します。ヒトの脳には時間を認識する機能がないことを特徴として指摘していました。見ている映像や風景が、動きのあるものの場合、比較的正しく認識できるものの、ほぼ静止画(動作が遅いあるいは殆ど動かない)の場合は、誤った認識となるケースが多いそうです。
http://yasaitarou.hatenablog.com/entry/themostunknown
また、本川達雄著の『ゾウの時間ネズミの時間』(初版1992)にあるように心拍数や体の大きさ(体重)によっても時間の感じ方が異なるので、素早く動けたりゆったり動いたりするのに関わらず、それぞれは同じ時間感覚で行動してるのかと思います。「心拍数×寿命」がどの動物でも同程度に等しく、時間認識と寿命や行動が相関を有していることには驚きでした。
https://goo.gl/UU2Z4G
昨日のストロンチウムやイッテルビウムを用いた光格子時計の記事(2018)に関しては、原子の不変な格子振動に基づいて定義する時間を決定(規格化)しています。これらの研究ら微生物スケールから宇宙スケールの現象を相対的に議論することで、時間とは何かを明らかにすることを真の狙いとしているかと思います。「時間」とはなんだろう?の議論は、ヒトが寿命の概念をぶち破ろうとする特異性を議論する上で欠かせないものになるはずです。
https://newspicks.com/news/3338887
以上のように、時間に対して、心理学、生物学、物理学の視点から最近の研究を紹介しました。本記事の東京大学の研究は1つ目の内容に近く、心と脳の関係の解明を目指したものになります。ざっくりであれば、最近出版されたブルーバックスの松浦 壮著『時間とはなんだろう 最新物理学で探る「時」の正体』(2017)がおすすめです。
https://www.amazon.co.jp/gp/aw/d/406502031X/ref=cm_cr_arp_mb_bdcrb_top?ie=UTF8