[ロンドン 23日 ロイター] - 石油輸出国機構(OPEC)は23日発表した世界石油市場見通しで、景気拡大で世界の原油消費量は増加するものの、今後5年間に米国の産油量の増加ペースが加速し、OPEC産に対する需要は減少すると分析した。

OPECは、非OPEC加盟国による天然ガス液(NGL)を含む産油量が2017年の日量5750万バレルから、23年には昨年の見通しに比べ400万バレル多い6610万バレルに増加すると予測した。

米国ではシェールオイルの生産量が17年の740万バレルから23年には1340万バレルに増加し、産油量全体としては2000万バレルに達すると予想。「中期的な供給増の最大の要因は米国で、新たな供給の3分の2を同国産が占める」と指摘した。

かつて世界最大の輸入国だった米国が自給国に転じるといった変化の結果、OPEC産に対する需要は17年の3260万バレルから23年には3160万バレルに減少するとした。昨年は20年代半ばに3300万バレル程度の需要を見込んでいた。

世界需要については、1億0190万バレルと、昨年の見通しに比べ120万バレル上方修正した。40年には1億1170万バレルに増加すると予想した。