植物も“痛み”を感じている可能性が浮上 埼玉大学の研究者らが「Science」に論文
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注目のコメント
植物好きでございます。
師管を使って情報伝達しているのですね。じわっと広がる様子が可視化されてて分かりやすいです。
かじられた、という情報を「何のために」伝えるのかという点にも触れているニュース記事もありますのでご参考に。
https://www.google.co.jp/amp/s/www.jiji.com/amp/article%3fk=2018091400133&g=soc
害虫が嫌う物質を生成するため、ということですね。
つまり全体像は下記のような感じです。
⒈かじられて細胞が傷つく
⒉傷ついた細胞からグルタミン酸が師管に流れ込む
⒊師管の中でグルタミン酸が受容体に結合しカルシウムイオンが放出される
⒋師管を通じて全体に伝達
5. イオン濃度上昇がトリガーになり、虫が嫌うジャスモン酸の合成が始まる
※今回、可視化されたのは2から4
害虫に齧られたら反撃する植物はいっぱいいます。害虫の嫌がる匂いを出す、害虫の天敵を匂いで呼び寄せる、周りの同種の仲間に揮発性物質で危険情報を教える、など。動いて逃げられないのでこういう機構が発達したんですね。
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/植食者誘導性植物揮発性物質
うまく利用すれば、匂いだけで食害を減らせるので殺虫剤の利用を減らしたりもできます。今後の応用研究にも期待です。
最後に。
本件はただの物質伝達に関する研究なので、人間的な痛覚(痛いという不快な感情)とは別の話です。擬人化して倫理の話と繋げてみたいようですが、道徳の根拠を科学に求められても困ります。損傷を受けたという情報が伝播する現象を「痛み」と表現するならば、「Word文書を編集時にどこかの文字を削除した情報がログに送られる」ことも「痛み」として扱う事ができるわけで。
結局、人間が「痛み」としてどこまで「共感」できるかどうかに尽きます。人形を引きちぎれば痛そうだけど、魚を捌くときはそれ程痛みは感じずに美味しそうと感じるのと同じ。
「痛み」に対する共感は、近代以降の人間社会の秩序にとって極めて重要な役割を持っていて、法的な「人格」の最も重要な構成条件と言ってもよい。
ナルト中盤のボスに「ペイン」がいるが、実に社会の本質を捉えた設定だったなと感心します。しってた。
マンドレイク(Mandrake)、別名マンドラゴラ(Mandragora)から。
人のように動き、引き抜くと悲鳴を上げて、まともに聞いた人間は発狂して死んでしまうという伝説がある、のだそうだ。(wikiより)
ところで、人間の場合、痛みを感じるのは、脳が痛いと思っているからです。植物の場合、なにが痛いと感じるのでしょうか。
境 昌子様
人間の死も明確でありません。
九相図(仏教絵画)が参考になります。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B9%9D%E7%9B%B8%E5%9B%B3