[東京 19日 ロイター] - 正午のドルは、前日ニューヨーク市場午後5時時点とほぼ同水準の112.31/33円。正午前に日銀が金融政策の現状維持を決めたことが伝わり、市場は若干の円売りで反応したが、その幅は数銭と限定的かつ一時的なものにとどまった。

この日は、日経平均が350円を超える上げ幅となっているほか、米10年国債利回り<US10YT=RR>が3%台に乗せているにもかかわらずドル/円はこう着感を強め、正午までのドル/円の取引レンジはわずか16銭にとどまった。

前日の米国株の上昇、日本株や中国株の続伸で「リスクオン的な地合いとなっているため、ドルと円の両方が売られ、綱引きになっている」(FX会社)ことがこう着感の背景だという。

他方、リスクオンで新興国通貨が買われているわけでもないとされ、トルコリラは先日の利上げ前の水準に下落するなど、変則的なリスクオン相場の様相を呈している。

トルコリラ/円<TRYJPY=R>は17.60円付近。前日一時17.25円まで下落し、利上げが実施された13日以来の安値をつけた。 銀行筋によると、トルコ中銀はリラ建て預金準備に対して支払われる金利を9月21日付で7%から13%に引き上げる見込みだ。

これに先立つ13日、中銀は政策金利を6.25%ポイント引き上げ24.00%とした。トルコ政府は20日に新規の中期経済プログラムを公表する予定だが、財政や経常収支の赤字を是正しない限り、トルコへの不安は続くとみられている。