[北京 18日 ロイター] - 中国国防省は、中国軍が米国や米国の同盟国に対する攻撃訓練を行っている可能性が高いとした米国防総省の報告書について、こういった分析は「全くの憶測」だとして米国側に抗議した。

同報告書は、世界での影響力拡大に向けた中国の取り組みに焦点を当てる内容となっており、国防費が2017年に1900億ドルを上回ったと試算している。

中国国防省は17日遅くに出した声明で、同報告書は中国の戦略的目標について事実を曲げて伝えており、「いわゆる中国の軍事的脅威」を誇張していると批判。

「中国軍は断固としてこれに反論し、米国側に厳しく抗議した」と表明した。

「中国軍の近代化加速は自国の主権や安全保障、開発権益のほか、世界の平和と安定、繁栄を守る目的がある」と強調。「中国軍の改革、兵器開発、インターネット空間での防衛力は妥当なものだ。米報告書での批判は全くの憶測」とした。

米国防総省の報告書は、中国人民解放軍が爆撃機の展開を拡大していることに触れ、「能力の向上を示すこと以外に」中国がどのようなメッセージを送ろうとしているのかは明らかでないとしている。

中国国防省はまた、南シナ海での「平和的な建設作業」は主権国家としての権利であると主張し、米国が南シナ海で実施している「航行の自由」作戦を批判した。