[ワシントン 15日 ロイター] - 国際通貨基金(IMF)の報道官は15日、市場のボラティリティーが高まっている中、トルコは安定を促すとともに不均衡を是正するため健全な経済政策に取り組む必要があるとの見方を示した。

また、トルコ当局がIMFへの金融支援要請を検討している兆候は見られないとし、IMFとして状況を注視していると述べた。

報道官は「最近の市場の乱高下を踏まえ、新政権はマクロ経済の安定を促進し、不均衡を是正するため、健全な経済政策に専心する姿勢を示す必要がある」と強調した。

トルコの通貨リラ<TRYTOM=D3>は、エルドアン大統領による経済への影響力拡大を巡る懸念や利上げをけん制する発言を背景に、対ドルで年初来40%近く下落。同国による米国人牧師の拘束を理由にトランプ米政権が制裁を発動したこともリラ売りを加速させた。

アナリストの間では、トルコはIMFに支援を要請し、経済政策への信頼を回復する必要があるとの見方が出ているが、IMF報道官は「トルコ当局が金融支援の要請を検討していることを示す兆候は見られない」と語った。

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