【野村證券社長】「選択と集中」は限界。差別化は「人」だけだ

2018/8/14
リーマン・ショックから丸10年──。
2008年に野村ホールディングスが米リーマン・ブラザーズを買収して10年という節目の今年、野村はLINEと提携し、新たに「LINE証券」を設立するという大転換を打ち出した。
かつて野村はSBI証券や松井証券など数々のオンライン証券が勃興した頃に、このオンラインシフトの流れには大きく乗り遅れた。
その後、リーマン買収によって、米ゴールドマン・サックスやドイツ銀行など、憧れのグローバル投資銀行モデルを目指した過去がある。
そして今。ライバルが商業銀行やオンライン証券だけという時代は終わり、異業種から金融サービスに参入してきた、新たなテック企業たちと真正面から衝突していく。
野村はこうした社会変化にどう適応し、進化していこうとしているのか。
野村證券の森田敏夫社長と、投資銀行出身の田中道昭・立教大学ビジネススクール教授の対談後編は、これらをテーマにお送りしよう。
*前編
【独占】野村證券トップが初めて語る「LINE証券」をつくる狙い

すべてが「安くなっていく」時代