コンクリ原料 道内で不足 新幹線延伸工事で表面化
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コンクリートは人間の手で石を作る試みですが、材料のうち体積で7割ほどが石や砂でできています。
コンクリートの世界では石や砂を「骨材」といいますが、文字通り骨格を形成するためのきわめて重量な材料です。
ここでクイズですが、コンクリートとその材料の値段はいくらぐらいでしょうか?
積算資料でざっくり見ると、生コンクリートは1㎥1万円少々です。
これに対してセメントは1トン1万円、骨材は1㎥(2.6tトン)3000円と安価です。
(誤解しないでいただきたいのですが、セメントも1キロ10円なのですごく安いんです。ゆるしてください。)
コンクリートの汎用的な配合(どの材料をどれくらい使用するかというレシピ)から材料費だけを計算すると、セメントが3000円、水が30円、薬剤が200円、骨材が2000円少々といったところでしょうか。
骨材は体積の大部分を占めることを加味すると、やはり安価なのがわかると思います。
この骨材、その辺に落ちている石ころや砂で良いかと言われると全くそんなことはありません。
粒形や組成や密度や化学反応性などの品質をクリアーしないとコンクリートが骨格からダメになります。
最も望ましい骨材は河原にある丸い骨材なのですが、これは既に国内では高度成長期の大量使用により枯渇しつつあり、山の岩石を砕いてつくる砕石や山砂が主流に置き換わっております。
ちなみに海辺のものは鉄筋が錆びるのでダメです。
大量使用される材料であれば地産地消で輸送費を抑えるのが基本になるので、骨材需給に地域差が大きくなるのも特徴です。
記事によると延伸工事に必要な生コンの量は年平均で40万㎥なので、骨材需要は年30万㎥弱の計算です。
現在国内での骨材需要が2500万㎥程度なので、国内需要の1%程度を一つの工事区域で使用される計算です。
これでは供給が追い付かないのも当然で、しかも骨材業界や運送業界自体が人手不足や廃業・縮小に苦しんでいる最中です。
だからといってビジネスチャンスのある領域かというと、建設需要に振り回される受け身の産業なので将来的に安定した見通しを立てるのは難しいのが実情です。
さいごに経済だけでなく環境の話もすると、骨材という限られた資源もこのままでは将来必ず無くなります。
その辺の技術研究については、またどこかで。
【追記】
いや確かにこれじゃクイズじゃないな文字数安田さんいつもありがとうございます。
今回も素敵!
輸送すると、モノの値段より、輸送費のほうが高くなりそうですもんね。
そう考えると、東京はオリンピックのためにめちゃくちゃ消費してそうですが、なくならないんですね。
日本の中心は、ちがいますね☆
今回の出題形式、、好きです♡
「コンクリートのお兄さん」らしくて