【I&C】デザイン×機能の“動く家具”で、社会課題を解決

2018/8/21
次に訪れたのは、自動で動く家具を製作・販売している会社「I&C」だ。
スイッチ一つで洗面台やキッチンの高さが上下し、子どもから大人、腰の曲がったお年寄りまで、誰もが使いやすい機能を搭載。さらにデザイン性も兼ね備え、業界では話題になっている。
その取り組みが評価され、CEOの佐田幸夫氏は、日本のアントレプレナーを世界に送り出す「アントレプレナー・オブ・ザ・イヤー2017ジャパン」のファイナリストにも選出された。
“動く家具”を作ったきっかけや思い、また経営戦略について、佐田氏に話を聞いた。
電動で昇降し、高さ調節ができる洗面台「LAP」

家具業界にイノベーションを

──動く家具は、I&Cの創業時から作っているのですか。
佐田 I&Cは2008年に創業し、今年でちょうど10年になります。
初めは、ホテルの洗面台やベッドのヘッドボードなど、商業施設や住宅の家具をオーダーメイドで作って納めたり、空間デザインをしたりしていました。もちろん今も、それらの事業は継続しています。
既存の家具に動く機能を搭載した「ロボティクスファニチャー」の販売を始めたのは、2014年です。これらの家具は、電動やセンシング(人を感知する機能)で動きます。
──そもそも、なぜ家具を動かそうと思ったのですか。
きっかけはいろいろありますが、大きな理由は2つです。