[ブエノスアイレス 22日 ロイター] - アルゼンチンのブエノスアイレスで開かれた20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議に欧州委員会の代表として出席したフーベルト・フックス氏は22日、米国が鉄鋼・アルミ関税を取り下げることが欧州連合(EU)と米国の貿易交渉開始の前提条件ではないとの考えを示した。

フランスのルメール財務相は21日、G20会議の合間に記者団に対し、まずはトランプ米大統領が鉄鋼・アルミ関税を取り下げ、自動車関税導入の可能性を撤回しない限り、EUは米国との貿易交渉を開始しないと言明していた。

オーストリアの財務次官でもあるフックス氏はインタビューで「欧州委員会はドイツやフランスだけでなく加盟28カ国を代表している。交渉に前提条件を設けるべきではない」と述べた。その上で「前提条件は有益になり得ないため、(関税取り下げは)前提条件ではない。ただ強い希望ではある」と語った。