[20日 ロイター] - 米セントルイス地区連銀のブラード総裁は20日、長短金利が逆転する「逆イールド」のリスクを回避するために、連邦準備理事会(FRB)は一段の利上げを控える必要があるとの考えを示した。

同総裁は講演原稿で「逆イールドの発生は米国で現実的な可能性となっている」とし、「逆イールドは経済が弱体化する兆候であり、このことに市場、および政策当局者は留意する必要がある」との考えを示した。

そのうえで、長期金利が現在の水準近辺にとどまるなかでFRBが予想通りに年内にあと2回の利上げを行えば、名目イールドカーブは2018年終盤には逆転すると指摘。「米国のインフレ見通しが抑制されていることを踏まえると、イールドカーブが逆転する事態に至るまでに金融政策の正常化を押し進める必要性はない」とした。

ブラード総裁はこれまでも、長短金利の逆転を防ぐためにFRBはフェデラルファンド(FF)金利誘導目標を現在の1.75─2.00%にとどめる必要があるとの立場を示している。

ブラード総裁は今年の連邦公開市場委員会(FOMC)で投票権は持っていない。

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