[東京 20日 ロイター] - 正午のドルは前日NY市場終盤の水準とほぼ変わらずの112円半ば。一時112.27円まで下落するなど上値の重さが目立った。アジア株が軒並み安となったことで、リスク回避的に円が買われた。

きっかけとなったのは中国人民元の下落。人民銀行(中央銀行)がきょうの基準値を1ドル=6.7671元と市場予想より元安水準に設定したことで、中国当局は一段の元安に警戒感を持っていないとの見方が強まった。

トランプ米大統領が元安に直接言及し懸念を示した直後だけに、元の下落は「米中対立を深刻化させるおそれがある」(外銀)との見方があった。元安が長期化すれば、中国から資本が流出しかねない点を警戒する声も少なくない。