[18日 ロイター] - 米金融大手モルガン・スタンレーが発表した2018年第2・四半期決算は、債券と株のトレーディング部門が好調で利益が市場予想を上回った。

第2・四半期の銀行決算は総じて、通商問題の深刻化を背景とした株・債券の市場変動で取引が活発化し、利益につながった。

純利益は24億ドルと、前年同期の18億ドルから増加。調整後の1株当たりの利益は1.25ドルで、トムソンロイターI/B/E/Sが集計したアナリストの平均予想(1.11ドル)を上回った。

ジェームス・ゴーマン最高経営責任者(CEO)は声明で、すべての地域、事業部門が好調だったとし「第2・四半期のパフォーマンスは活発な市場や顧客状況の好調さを反映した」と述べた。

また、ジョナサン・プルザン最高財務責任者(CFO)は、第2・四半期は大型の戦略的取引などで合併・買収(M&A)が増えたと指摘。ただ、地政学的な懸念が今後の引受業務に影響する可能性を注視しているという。

午前の取引で株価は一時3.4%上昇した。

セールス・トレーディング部門の純収入は18%増の38億ドル。債券トレーディングが12%、株式トレーディングが15%それぞれ増えた。

純収入は12%増の106億ドル。投資銀行事業やトレーディング部門で構成する機関投資家証券事業部門が54%を占めた。

ウェルスマネジメント部門の純収入は42億ドルから43億ドルに増加した。

またゴーマンCEOは、米連邦準備理事会(FRB)の政策に関して「来年のFRBの対応を予想するつもりはないが、2018年は転換の年になるだろう」と指摘。われわれとしては、堅実な資本基盤を維持しながら事業への投資継続や株主への魅力的な投資利益を提供できるとみている」と述べた。

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