[ファーンバラ(英国) 17日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行)のカーニー総裁は17日、欧州連合(EU)からの離脱(ブレグジット)を円滑に進める合意なしに英国が来年EUを離れるようなことになれば、金利を考慮する上で「重大な事象(material event)」になるとの認識を示した。

国際航空ショー開催中のファーンバラで開かれた議会の公聴会で「われわれの任務は可能な限りの準備を確実にすることだ」と述べ、合意がないまま離脱すれば中銀は経済見通しのほか、政策金利を見直す可能性があるとし、「重大な事象となる。(合意のないブレグジットが起きた際に)金利が動く方向は予想できない」と述べた。

その上で「金融サービス側について非常に狭い意味で考えると、合意がないまま離脱すれば、経済的に大きな影響が及ぶ。銀行サービスに対する大きな需要はなくなるため、多くの銀行従業員の仕事がなくなる可能性がある」との考えを示した。

また、英政府が12日に公表した離脱方針をまとめた白書をについて、「白書、およびこれらの交渉について判断を下すのは時期尚早だ」とし、白書は非常に重要な交渉の「第一歩」になると述べた。

(※原文記事など関連情報は画面右側にある「関連コンテンツ」メニューからご覧下さい)