[ワシントン 16日 ロイター] - 米商務省が16日発表した6月の小売売上高は前月比0.5%増と、底堅く伸びた。市場予想と一致した。自動車を含む幅広い項目で販売が増えた。第2・四半期に経済が好調に伸びたとの見方を支えた。

5月の数字は当初発表の0.8%増から1.3%増へ上方改定され、2017年9月以来の大幅増加となった。

6月の前年同月比は6.6%増。

自動車やガソリン、建材、食品サービスを除いたコア売上高は前月から横ばいだった。5月は当初発表の0.5%増から0.8%増へ上方改定された。コア売上高は国内総生産(GDP)の消費支出に最も近いとされる。5月の数字が上方改定されたことを踏まえると、6月が横ばいとなったことは、第2・四半期に消費支出が増えたとの見方を変える材料にはならないだろう。米経済の3分の2以上を占める消費支出は第1・四半期に急減速し、約5年ぶりの弱さだった。

底堅い小売売上高に加え、4月と5月に貿易赤字が大幅に縮小したこともまた、第2・四半期GDPが底堅く伸びたとの見方を後押しするとみられる。第2・四半期GDP速報値は27日に発表される。

労働市場の引き締まりに伴い賃金が安定的に伸びており、消費支出を押し上げている。減税政策も追い風だ。

米経済が力強さを増す中、労働市場は引き締まり、物価も上向きつつある。こうしたことを背景に連邦準備理事会(FRB)は利上げを継続していく軌道から外れることはないとの見方が出ている。

MUFG(ニューヨーク)の首席エコノミスト、クリス・ラプキー氏は「経済は力強さを増しており、FRBが9月の会合で今年3回目となる利上げを決定することに青信号が灯っている」と述べた。

6月の小売売上高の内訳は、自動車が0.9%増。5月は0.8%増だった。ガソリンスタンドは1.0%増。ガソリンの値上がりを反映した。建材は0.8%増。5月は2.5%増加していた。オンライン小売りは1.3%増と、17年11月以来の大幅な伸びとなった。5月は0.4%増加していた。外食は1.5%増加した。

一方、衣料は2.5%減と、17年2月以来の大幅な落ち込みとなった。家具は0.6%増。最近低迷が続いている運動・娯楽は3.2%減と、17年12月以来の大幅な落ち込みとなった。