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京都下鴨茶寮で薫堂さんが企画するディナーに参加させていただいたことがあるのですが、料理や設や企画以外に驚いたのは料理長の抜擢人事です。和食の道はご存知の通り長く、50歳でも「まだまだ私なんかは未熟です。」なんて人がざらにいる中で、当時まだ20代後半の方が料理長でした。(ちなみに銀座にも下鴨茶寮があり、そこも同じく非常に若い)

斬新かつ革新的なクリエイティブの裏にある、大胆な組織・人事のデザイン。とても勉強になりました。
「先代の女将からは、「伝統とは革新の連続である」というあるお茶人の言葉を受け取りました。僕も京都の伝統を継承し、進化させ、未来へとつなげる人でありたい。継承とは、当たり前のことですが、絶やさないことだと思います。同じことを続けているから生き残れるかというとそうでもないし、新しいことをやったからといって生き残れるかというとそうでもない。やはり、いまという時代に合わせつつ、これまで築いてきたものは武器として上手に守らないといけない。守りと攻めのバランスが継承には求められているんです。」(記事引用)

大企業、長い伝統をもつ老舗企業で、なぜイノベーションが必要なのかを端的に語る言葉。守りと攻めをどう実行するか。下記引用が参考になる。

「熊本や京都と、地方と深く関わることによって、僕は自分がより優しくなった気がします。
優しくなったというのは、「なぜこんなことさえできないんだ」、あるいは「なんでこんなにスピードが遅いんだ」と思うことが以前はよくあって(笑)。それが「慣れていない」「どうやったらいいかわからない」という相手の立場が理解できるようになり、時間をかけてゆっくりと変える大切さを実感しました。たぶん、下鴨茶寮もいきなり自分流にビシビシ変えていったとしたら、反発されただけだったと思うんです。たとえるなら、いままでのぬるくて少し濁ったお湯を捨てて新しい水から沸かし直すのではなく、濁りを少しずつすくっては水を足し、それを繰り返しながらゆっくりと沸かしていくような作業が求められる。」(記事引用)

創造的破壊を大胆に実行する改革者(イノベーター)が称揚される時代だが、ほとんどビジネス現場で必要なのは、ここで小山薫堂さんが語る姿勢。どれぐらい水の濁りを取るか。どれぐらい新しい水を足すか。そしてどれぐらいの時をかけて沸かしなおしていくか。それが経営のアート。
俺も京都の料亭のオーナーになりたい笑
放送作家×京都の料亭の主人×アカデミー賞受賞脚本家だからワイナリーのオーナーでもあるフランシス・コッポラに出会えたとありますが、専門領域しか分からない「I(アイ)」型、専門領域を持ちながら幅広い知識・視野がある「T型」、専門領域を複数持ち幅広い知識・視野がある「π(パイ)型」、と進化していくと等比級数的にチャンスや出会いが増えるのでしょう。
老舗の料亭を復活させるまでの、「ならし」。
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たぶん、下鴨茶寮もいきなり自分流にビシビシ変えていったとしたら、反発されただけだったと思うんです。
たとえるなら、いままでのぬるくて少し濁ったお湯を捨てて新しい水から沸かし直すのではなく、濁りを少しずつすくっては水を足し、それを繰り返しながらゆっくりと沸かしていくような作業が求められる。
何事にも“慣らし”というものが必要であることを地方の仕事から学ばせてもらいました。
この連載について
各界にパラダイムシフトを起こしてきたイノベーターたちは、どのような生い立ち、人生を送ってきたのか? その深部に迫ることで、イノベーションを起こす源泉をたどる。