5月経常収支は前年比14.5%増の1兆9383億円黒字-市場予想上回る
Bloomberg.com
40Picks
コメント
注目のコメント
極めて大雑把にいえば国と民間を併せた我が国全体の節約の結果である経常収支の黒字は、政府の赤字と巨額の借金を民間が支える構図を維持するための生命線。貿易で稼ぐ国から所得で稼ぐに変わって安定したのは先進国として成熟したしるしで基本的に喜ばしいことですが、高い給料が払える国内の仕事に直接結びつく貿易と違い、資金運用の配当にせよ工場投資の利益にせよ、所得収支の増加が国内で働くしかない人達の給料にどれだけ結びつくか分からないところが気がかりです。原油価格が輸入金額を押し上げて広がる貿易赤字は、国の富が直接産油国に流れ出すだけで得るものは少ないですから、ちょっぴり損した気分で読みました。いずれにしても、経常収支の黒字が定着しているのは、我が国の財政の現状に照らして良いことです。
季節調整値で見れば、経常黒字は前月からやや縮小となります。
しかしながら、エコノミストのコンセンサスから実績がここまで上ブレるのもめずらしいですね。
内訳を見ると、第一次所得収支の中でも直接投資の受け取りが激増していることが主因のようです。
ということは、おそらくイレギュラーな海外からの配当の受け取りなどがあったことが推察されます。「平成30年5月中 国際収支状況(速報)の概要」(平成30年7月9日、財務省)
https://www.mof.go.jp/international_policy/reference/balance_of_payments/preliminary/pg201805.htm