[ロンドン 3日 ロイター] - カタールの国有ファンド、カタラ・ホールディングは、米ニューヨークの著名高級ホテル、プラザ・ホテルを約6億ドルで買収することで合意した。関係筋が明らかにした。

カタラはインドの事業グループ、サハラ・インディア・パリワルが保有する株式75%を含め、100%の所有権を獲得する。

プラザ・ホテルはトランプ米大統領が1988年に取得したが、その後破産手続きの一環としてサウジアラビアの実業家であるアルワリード・ビン・タラル王子などの投資家グループに売却を余儀なくされた経緯がある。王子はカタリへの売却に合意するまで、少数株を保有し続けていた。

カタールは過去10年間、政府系ファンドの資産を分散するため西側諸国の高級ホテルや不動産の購入を進めてきた。昨年6月、サウジなど湾岸4カ国が「テロ組織」への支援を理由にカタールと断交、経済制裁を発動した後は、海外投資のペースが減速すると予想されていた。プラザ・ホテルの買収は断交以来、西側不動産市場に対する最大の投資となる。

カタラ、サハラ、アルワリード王子の投資会社のコメントは得られていない。