[ロンドン 27日 ロイター] - 英住宅金融会社ネーションワイドが27日発表した6月の住宅価格は平均で前年比2.0%上昇と、5月の2.4%から伸びが鈍化し、5年ぶりの低さとなった。経済成長率が抑制され、家計予算が圧迫されている。

ロイターがまとめたエコノミスト予想の1.7%は上回った。

前月比では0.5%上昇と、市場予想の0.3%を上回った。ただネーションワイドによると、市場への新規供給は少なく、見込み購入者による問い合わせは鈍いという。

ネーションワイドは2018年の住宅価格上昇率が全体で約1%に鈍化すると予想している。

パンテオン・マクロエコノミクスのエコノミスト、サミュエル・ツームズ氏は「供給不足、健全な労働市場、住宅ローンの長期化継続が住宅価格がはっきりと下落に転じることを防ぐだろう。ただ住宅ローン金利が上昇している間は、住宅価格の伸びが家計収入の伸びを下回ることは避けられない」と述べた。

英国の中ではロンドンのみが値下がりし、ロンドンの第2・四半期の住宅価格は平均で前年比1.9%下落した。一方、ウェールズなどでは4%超の上昇だった。

ただロンドンの住宅価格は依然として金融危機前の水準を50%超上回っているという。

*内容を追加しました。