【新連載】VRやARの生み出す「現実」の意味
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先週、米カリフォルニア州サンタクララで開催された米国内最大のAR/VRイベントAugmented World Expo USA 2018に参加してきました。AR/VR/MRの話もありましたが、XRとして話されることも多かったですね。
XRは$200Bマーケットで、Fortune1000の82%の会社が、XRグラスを使うと予測されてます。来年にかけてユーザー数は10億に達するとも言われており、利用者は増えてますね。
現に同Expoの参加者は今回約16,000人。年を経るごとに右肩上がりで上がっています。
そのイベントに参加した感想ですが、私はより現実と非現実が密接にくっついているようになってきているなと思います。
現実か非現実かという二元論ではなく、くっついている。
教育観点で言えば、例えばエジプトの古代史を学ぶ際、過去は(といっても日本の大部分の学校はまだこの段階だと思いますが)机上のタブレットで動画等でピラミッドを見ていました。ただ、今は目、頭、手のトラッキングが出来るようになってますので、机上からもっと広い空間を使って学ぶことが可能になっています。3Dオーディオや4Kグラフィックも使われてます。
未来はどうなるかといえば、全身のトラッキングが可能になるため、ピラミッドの中を歩きながら学ぶことが出来るとされています。
倫理的な観点というのは重要と思いますが、「XRを包含した現実」という観点で考える必要があるのではと。テクノロジーの進展の波は止めようと思っても止められず、それを肯定した上での議論が必要と個人的には考えています。グローバル化とインターネットがもたらした、
無数の知のセレンディピティ。
最新テクノロジーの技術と
人間が共存していくための方途を
「哲学」に基づき探っていく新連載が始まりました。
あえて「この世で一番古い知、一番面倒な知、
しかし一番根源を問うことのできる知」
――二千数百年の歴史を誇る学問の「哲学」を
依拠させたことの「妙」を味わい、
楽しんで頂きたいと思います。
執筆する小川仁志先生は、
Eテレの人気番組「世界の哲学者に人生相談」
(http://www4.nhk.or.jp/tetsugaku-soudan/)
にも出演中。
ちなみにオンエアは毎週木曜23時~です!
京都大学法学部卒業後、
伊藤忠の商社マンを経てフリーター生活、
そして公務員を経て哲学者となった
小川先生の生き方もまさに「哲学」。
次回のテーマは「AI」を予定しています。
乞うご期待!一つの外見、一つの性格、一つのコミュニティに縛られるので人は息苦しく、不自由になる。複数の外見、複数の性格、複数のコミュニティを自分の意思で行き来することができるようになると、人はより自由になれる。その上で、自分らしさとは何か、生きる目的とは何かを再考していく時代になる。今までの常識に縛られることなく