“医療の年齢制限”は命の選別ではない
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がん治療は高額な薬剤も登場してきており年間1千万を超える治療をしても満足な結果を得られないことが多々あります。現状は少しでもチャンスがあるのなら治療に臨むスタンスがとられていますが保険医療の破綻が目の前に迫ってきました。
「あなたは自分のこどもに1千万の借金を負わせてでも治療に臨みたいか」
「自分が1千万円の借金を背負ってでも親に治療を受けさせたいか」
この残酷な問いをしなくてもいいのが高度経済成長時の国民皆保険でしたが、少子高齢化がこの問いを突き返してきています。
私たちの世代の医師は「今目の前にいる患者さんを救うには…」と教わってきていますが同時に「今目の前にいない子供たちも救うには…」と常に意識をし続けています。うちの特養ではほとんどの方が自然なかたちでの看取りを希望されている。要するに口から食べられなくなったら、病院での延命、医療的な処置等はせずに看取りへと移行していくこと。その方達をおみおくりしてきた立場として、自然な看取りがご本人にとって平穏な最期に行き着くと実感している。またそれを施設内でオープン化する事で他のご利用者やご家族がその過程を見て「私(母、父)の場合もこのような看取りでお願いしたい」という希望に繋がっている。もっと看取り、自然なかたちでの死の過程や最期の様子が認知されれば、世間一般的にもこのような希望は増えていくと思う。