ディズニーを快適に過ごせる、「空間のサイエンス」の秘密

2018/5/4
年間3000万人以上を集客する東京ディズニーリゾート(TDR)には、来園者を飽きさせない工夫が随所になされていることは、よく知られている。
例えば、外の世界を見えなくすることで「非日常感」を高めていたり、遠近法を使ってシンデレラ城をより高く見せたりするなど、様々な仕掛けを駆使し、人々を「夢の国」という非日常の世界に引き込むのだ。
しかし、ディズニーランドという空間に隠された秘密は、それだけではない。
実は、人々が夢の国で快適に過ごせるのは、TDRが徹底的に人間の行動を「科学」した、パーク全体の図面設計によるところが大きい。
そこで今回は、これまであまり明らかにされてこなかった、「夢の国」に隠された“設計図の秘密”をお届けしよう。
20年以上にわたり日本全国のテーマパーク、とりわけディズニーランドの空間設計について研究を重ねてきた、桜美林大学の山口有次教授に、その秘密を詳しく聞いた。

人々の「移動の流れ」を分析する