[ソフィア/ロンドン 26日 ロイター] - 英国の欧州連合(EU)離脱でEU側の首席交渉官を務めるミシェル・バルニエ氏は26日、離脱後の英金融セクターによるEU市場アクセスについて、域外金融機関に現在適用している既存制度で十分対応できるとの見解を示した。英国が求めている特別な枠組みに否定的な見方を示した格好だ。

バルニエ氏は金融業界の会合で「米金融業界との間で問題なく機能している『同等性評価』の制度が英金融業界に機能しない理由は見当たらない」と述べた。

同等性評価制度は、外国の銀行、保険会社および資産運用会社に対し、当該国の規制がEUと同水準だと認めた場合にEU市場へのアクセスを認める枠組みだ。

ただ、英国はこの制度は一方的だとして、英国とEUが互いの金融規制を認める「相互承認」制度に基づく協定を求めている。

バルニエ氏は、外国金融機関がEU域内において外国の免許で営業すれば、EUの金融安定を保証できないとの考えを示した。

EUは2019年3月から20年末までの移行期間中に同等性評価を巡る決定を下すことが可能だとも述べた。