[アテネ 23日 ロイター] - ギリシャのチプラス首相は23日、同国政府が予防的信用枠の設定をせずに現行の金融支援から脱却する考えを示すとともに、過去の放漫財政を繰り返さないと表明した。

2010年に始まったギリシャに対する第3次金融支援は今年8月20日に期限を迎える。ギリシャ政府はそれまでに資本市場への完全復帰を果たし、支援終了後はユーロ圏や国際通貨基金(IMF)の監督から離れて自由に経済政策を策定したい考え。

ユーロ圏の一部の当局者の間では、ギリシャ政府が有権者の声に配慮し、財政支出を再び拡大するのではないかとの懸念が浮上している。

チプラス首相は23日、議員らに対し、「金融支援の延長も、(支援からの)見せ掛けの脱却もない。完全な脱却となる。ただ、これはギリシャがかつての放漫財政に戻ることを意味しない」と語った。

首相はまた、ギリシャは今週のユーロ圏財務相会合で、支援脱却後の独自の政策方針を正式に提示すると述べた。