[トロント 23日 ロイター] - 主要7カ国(G7)は23日、カナダのトロントで開いた外相会合で、ロシアの「無責任で不安定化を招く」行動を非難し、同国に対しシリア紛争の解決に向け協力するよう呼び掛けた。

ロシアの「有害な行動」を検証する作業部会の設置で合意。外国による選挙への介入に対抗するための協力体制強化に向けた計画の策定に取り組んでいることも明らかにした。

G7外相は共同声明で、米大統領選への介入疑惑や英国での神経ガス使用といったロシアの行動を強く非難。「建設的な協力の展望に非常に有害となるこうした行動をやめるようロシアに求める」とした。

会合の議長を務めたカナダのフリーランド外相は、選挙に介入することで民主主義を不安定化させるロシアの行為に深い懸念が示されたとし、会合後の記者会見で「G7は外国による干渉を阻止し、対応していくことにコミットしている」と表明。ロシアを巡りG7の間に明らかな結束が見られたと述べた。

同外相はその後、記者団に対し、G7は外国の干渉に直面した際の各国間の協力体制強化に向けた計画を近くまとめると明らかにした。

G7の課題は、シリア情勢への対応でロシアの協力が必要なことだ。

サリバン米国務長官代行はロシアに対し、シリア和平に障害をもたらすことをやめ、7年にわたる紛争の終結に向けて役割を果たすよう呼び掛けた。

記者団に対し「ロシアはシリアにおいて建設的なパートナーでなければならない。そうでなければ、責任を負うことになる」と語った。

また、英国のジョンソン外相によると、ロシアのウクライナとシリアにおける行動を巡る懸念を踏まえ、G7はロシアの「有害な行動」を検証する作業部会の設置で合意した。

*内容を追加しました。