混雑した美術館は楽しさゼロ!有意義な美術館鑑賞法【大人の美術入門1】
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注目のコメント
絵画に関しては、まず全体が無理なく視界に入るくらいの離れた位置から眺める事をお勧めします。
構成や色彩などを「風景」の様に。印象派の絵画を見る様な距離感から入るのが良いかと思います。
そこから何か感じたり興味があればタッチや色の重ね、技法などを近くて観察するも良し。
彫刻作品などは、なるべく目線を対象と水平にした高さから観察するのが良いと思います。サイズの大きなものは下からの見上げや、レリーフなどは特定の角度からの効果を狙ったものもありますが、一般的には作り手の目線は対象に対して水平、中心に向かって直角、面に対して垂直が基本。彫塑作品などは特に。
絵画も彫刻もどちらもそうなのですが、作品を作るときは、近くで細部に手を入れては離れて全体を確認する、という作業を繰り返します。主とするのは全体像。作り手の距離感をなぞる事で、作家の表現したかった意図がわかり易くなるかも知れません。
作家を前にしてちょっと気をつけたいのは「上手ね!」という感想の声。テクニックの上手い下手ではなく作品に込められた表現や意図を感じて欲しい…内容を見てくれよ!と作者は思っているかも知れません。
特に絵描きの人が学生時代に経験したであろう講評会などでは「お上手=テクニックが鼻に付く=内容が伝わらない駄作」という皮肉たっぷりのダメ出しに使われる常套句。悪い評価として捉えらる作家さんも居たり居なかったり。
画廊や美術館の展示、案外作家が近くをウロウロしていたりもしますね!