ゆりやんに「賭けてるで」、渡辺直美に…

2018/8/10

人のいいところを見る

まったく勉強ができず、「行く高校がない」「白痴」と言われていた僕が、ノーベル賞をとった人と仕事をするようになるとは、われながら驚きです。
僕自身はまったく優秀ではないけれど、自分より優れた人を集めることができたからでしょう。
第1回で話したことですが、僕にいいところなんかないと断言した担任の先生に対して、僕の母親が「そうはいっても何か一つくらい人間、ええとこあるんじゃないんですか」と言ってくれたことがあります。
おふくろの「人の欠点よりは長所を見る」という考え方は僕にも受け継がれているようで、だからこそいろいろな人の力を借りてこられたのかもしれません。
うちの次男が小学校の4年生か5年生のとき、僕が珍しく早い時間に帰ると、友達5、6人が遊びに来ていたことがありました。
みんなで嫁が作ったカレーライスとか唐揚げとかを食べながらわあわあ騒いでいる。息子はめったに帰れない父親が帰ってきたので、うれしそうに友達を紹介してくれます。
「お父さん、友達の◯◯君。この子はゲームが得意やねん」
「この子は◯◯君。すごい優しい子やねん」
「この子はサッカーがうまいねん」
というように、友達の名前を教えるだけでなく、一人ひとりいいところを紹介してくれる。
それを聞きながら、「へー、こいつ、マネージャーに向いてるやん」と思いました。やっぱり俺の血を引いているだけある。
ということは、俺も自分では向いていないと思っていたけれど、けっこうマネージャーに向いていたんやな、と発見したのです。

タレントをやる気にさせる

僕のもとに不思議とみんなが集まってくれるのは、僕が人をだますのがうまいからかもしれません。タレントがうれしくなるようなことを言って、やる気にさせることが大事だから。