[オタワ/メキシコ市 4日 ロイター] - カナダのフリーランド外相は4日、北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉でカナダと米国、メキシコは前向きな進展を遂げたものの、依然として作業が必要だとの認識を示した。

5日にワシントンでライトハイザー米通商代表部(USTR)代表と会談することも明らかにした。

関係筋によると、3カ国は自動車部品調達の分野に絞って交渉をまとめ、対立の多い他の分野については先送りする形で原則合意した上で、4月中旬までに概要を発表する可能性がある。

自動車分野を巡り、米国は域内の部品調達率を62.5%から85%に引き上げることを求めている。

メキシコの関係筋は、米国がこの問題について「一定の柔軟性」を示したとして、3カ国の間で代替案が検討されていることを明らかにした。

これまでに3カ国が合意に達したのは約30項目のうち6項目にとどまっており、紛争解決や政府調達などの問題を巡っては依然として意見の隔たりが大きい。

カナダの交渉スタンスに詳しい関係筋が4日明らかにしたところによると、同国当局者はこうした未解決の項目について向こう2週間で合意するのは困難とみている。

この関係筋は、3カ国が5、6項目の重要な課題について合意に達したことを示す象徴的な原則合意を発表する可能性があるとの見方を示した。

関係筋はさらに、首席交渉官らが来週ワシントンで協議を行う予定だとした上で、4月8日から開催されるとみられていた第8回交渉会合については、現時点で予定は組まれていないと語った。

米国家経済会議(NEC)のカドロー委員長は4日、「NAFTAを巡り明るいニュース」があるだろうとの見方を示した。