[ワシントン/北京 26日 ロイター] - トランプ米政権は貿易戦争回避に向けて中国と交渉を開始しており、米国製自動車に対する関税引き下げ、外資による金融機関への過半の出資認可、米国からの半導体輸入拡大などを要求している。

関係筋によると、ムニューシン米財務長官と米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表が中国との交渉を担当し、こうした要請を中国側に提示している。

これより先に米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)は関係筋の話として、米政府が中国の経済担当副首相、劉鶴氏に書簡を送り、中国の対米貿易黒字削減に向け、米国製自動車に対する関税引き下げを要請した、と報じた。

トランプ米大統領の通商顧問であるピーター・ナバロ氏は、大統領がムニューシン財務長官とライトハイザー代表に対して、対中貿易赤字の問題を解決するよう要請したことを確認した。

同氏はCNBCテレビとのインタビューで、問題を解決するため中国がわれわれと協力することを期待している、と語った。

中国の李克強首相は26日、貿易問題について米中両国が引き続き交渉で対処することが重要との認識を示した。

また、英フィナンシャル・タイムズ(FT)紙が26日、匿名の関係者の話として報じたところによると、中国政府は対米黒字を削減するため、米国からの半導体輸入を拡大する。代わりに韓国や台湾からの輸入を抑えるという。

同紙によると、米国との貿易戦争回避に向け、中国当局が外資系金融機関による国内証券会社への出資規制緩和について5月までにまとめる方針という。

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