川淵三郎の次の一手。東京五輪をブームで終わらせないために

2018/3/23
ビッグニュースです!
スポーツビジネスにおける素晴らしい取り組みにより、年間を通して著しい成果を上げたクラブや企業などを表彰する「日本スポーツビジネス大賞」が、ついにキックオフ!
先日の平昌五輪の盛り上がりを見ても思いますが、スポーツ界の先人たちの並々ならぬ尽力により、体育から始まった日本のスポーツが、真にお茶の間のものになっているのを実感します。しかも、実際に自ら行うスポーツである「オンザピッチ(=ピッチ内)」だけでなく、「オフザピッチ(=ピッチ外)」とも言えるスポーツビジネスを志望する若者も、急増しているようです。
そのようにピッチの内外でスポーツが盛り上がる中、川淵三郎・発起人代表が下記に述べているように、「日本スポーツビジネス大賞」を立ち上げることになりました。
写真は17年5月のBリーグアワードショーに出席した川淵三郎氏(左)と前園真聖氏
「競技や文化としてのスポーツと、スポーツビジネスは両輪である。日本のスポーツの発展は、日本のスポーツビジネスの発展にかかっているといっても過言ではない。2020年東京オリンピック・パラリンピックを目前に控えた今こそ、これまで表彰されることの少なかったオフザピッチでの取り組みに光を当て、日本のスポーツそしてスポーツビジネスの発展に貢献したいという思いで、この表彰制度を設けることとする」

スポーツを活用した街づくり

これだけ日本のお茶の間のものとなったスポーツにもかかわらず、ありそうで今までなかったのが、スポーツビジネス部門の表彰制度です。2020年東京五輪の盛り上がりを一過性で終わらせることなく、日本のスポーツとスポーツビジネスが、今後ますます盛り上がっていくことに貢献できればと思っております。
賞の概要は下記のとおりです。
「スポーツビジネスにおける素晴らしい取り組みを行い、年間を通して著しい成果を上げたクラブや企業等を表彰する企画。こうした事例にスポットライトを当てることで、分野横断的に学び合い、日本のスポーツ界のさらなる発展に貢献することを目的とする」
私も、若輩ながら実行委員と審査委員を務めさせていただくことになりました。
栄えある第1回となる2018年は、株式会社楽天野球団の社長を務めた島田亨氏を審査委員長に迎え、スポーツナビの創業者であり現在はヤフー株式会社の上級執行役員を務める本間浩輔氏、株式会社スポーツマーケティングラボラトリー・一般社団法人スポーツビジネスアカデミーを設立し、昨年6月には全日本野球協会の理事に就任した荒木重雄氏といった各方面でスポーツビジネス業界をリードする識者が審査委員会を構成して、審査を行いました。
賞の種類ですが、日本のスポーツビジネス界において、近年目覚ましい成果を上げ、事業としての継続性も評価できる取り組みを行った者には「グランプリ」が、また、創意工夫に独自性や新規性が認められ、今後ますますの成長が期待される者には「ライジングスター賞」が、それぞれ授与されます。
栄えある第1回の受賞者は、下記のとおりです!
「グランプリ」:横浜DeNAベイスターズ
「ライジングスター賞」:千葉ジェッツふなばし
おめでとうございます!
インターネット会社DeNAがオーナーになってからの横浜DeNAベイスターズの躍進は、スポーツファンであれば、野球ファンでなくとも認知しているくらい素晴らしいものかと思います。
特に、いわゆる野球やスポーツのファンを超えて、日本全国に向けて、スポーツで魅力的な街・横浜というブランドを発信するプラットフォームとなっており、スポーツを通しての「街づくり」や「地方再興」を目指す日本全国の都市にとっては、最高のロールモデルではないでしょうか。
「ライジングスター賞」受賞の「千葉ジェッツふなばし」ですが、お茶の間での認知度は、ベイスターズには及ばないものの、スポーツビジネス界においては、とても評価の高いプロバスケットボールチームです。
長いこと国民的人気のスポーツである野球などと比べると、まだまだ人気面で劣るバスケットボールですが、卓越したビジネス戦略を誇る「やんちゃキャラ」ジェッツは、脱・マイナーを目指す他のスポーツ界の先導者とも言えます。

ゴールデンイヤーズの真っただ中

冒頭で述べた通り、スポーツ界の先人たちの尽力により、日本におけるスポーツは、近年、真にお茶の間のものになってきたと思います。
しかしながら、「する、観る、払う、働く」の4拍子がそろったスポーツ大国であるアメリカなどと比べてみても、もっともっと更なる高みを目指せると思います。
しかも現在は、日本や近隣諸国で、2018年平昌オリンピック・パラリンピック、2019年ラグビーワールドカップ、2020年東京オリンピック・パラリンピック、2021年ワールドマスターズ関西大会、2022年北京オリンピック・パラリンピックといった国際スポーツ大会が連続する「ゴールデンイヤーズ」です。
千載一遇のチャンスを一過性のブームで終わらせることなく、日本のスポーツとスポーツビジネスを、今後ますます盛り上げていきましょう!
「日本スポーツビジネス大賞」も、微力ながら、日本スポーツ界の一層の発展のために貢献できるように盛り上げていきますので、よろしくお願いいたします!
(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)