[東京 13日 ロイター] - 日銀が13日に発表した2月の企業物価指数(速報)によると、国内企業物価指数(2015年=100.0)は前年比で2.5%上昇した。前月の同2.7%上昇から伸び率は鈍化し、3カ月連続でプラス幅が縮小した。前月比は横ばいだった。

ロイターがまとめた民間調査機関の予測中央値は前年比2.6%上昇で、結果はこれを小幅下回った。

2月の前年比2.5%上昇は2017年7月(同2.5%上昇)以来、7カ月ぶりの低水準で、今年に入って進行している円高が影響した。原油など国際商品市況の上昇を背景に、前年と比べた石油・石炭製品や化学製品、鉄鋼、非鉄金属などの価格は上昇しているものの、円高の影響もあって伸びは鈍化している。

もっとも、引き続き世界経済は回復基調にあり、日銀では、需給面からみた物価押し上げ方向に変化はないとみている。

上昇品目数と下落品目数は、公表744品目のうち前年比で381品目が上昇、248品目が下落した。上昇と下落の差は133品目で、前月の131品目からプラス幅が小幅拡大した。

(伊藤純夫)