[サンティアゴ 8日 ロイター] - 日本やカナダなど環太平洋連携協定(TPP)参加11カ国は8日、チリのサンティアゴで会合を開き、当初案を修正した「包括的および先進的環太平洋連携協定(CPTPP)」に署名した。

TPPは米国を含む12カ国が協議に参加していたが、トランプ米大統領が昨年の就任3日目に撤退を表明した。

CPTPP参加国の国内総生産(GDP)は計約10兆ドルで、世界経済の13%余りを占める。米国を加えた場合は約40%。ただ米国抜きでも約5億人の人口を擁する地域をカバーし、世界でも有数の規模を持つ貿易協定の1つとなる。

チリのバチェレ大統領はCPTPP署名について、「オープンな市場、経済統合、国際協力が経済的なチャンスや繁栄を生み出す最高の手段であるという力強いメッセージを国際社会に送った」と評価した。

トランプ大統領はこの日、鉄鋼とアルミニウムに対する輸入制限措置の発動を表明。チリのムニョス外相は、CPTPPが「保護主義的な圧力に対抗し、一方的な制裁と貿易戦争の脅威がなく、貿易に開放的な世界」に向けた力強いメッセージとなるとの見解を示した。

*内容を追加しました。