ロボットに「皮膚の感覚」を与えて自己再生&再利用可能な「人工皮膚」が発表される
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日本だと東京大学染谷研究室の有機トランジスタラボが「皮膚呼吸が可能な皮膚貼り付け型ナノメッシュセンサー」を発表しています。
http://www.ntech.t.u-tokyo.ac.jp/
自己再生する人工皮膚で思い出しましたが、異分野ですが「破れた衣類を元どおりに修復する液体」というのもありますね。
https://tabi-labo.com/amp/276005
いずれにせよ、人工皮膚分野は面白いですね。これは自己再生&再利用可能というのが特徴とのこと。いまの時点ではSFっぽさが目を引きますが、より具体的な実用例や身近なソリューションに落ちてくるとどうなるのか。
"ロボットや人間の義手などに「皮膚の感覚」を与えて感覚を記録することが期待されています。"
"ロボットに赤ん坊の世話をさせたとしましょう。そのロボットは指に装着された電子人工皮膚で赤ん坊の体の感触を感じ取り、赤ん坊の体の柔らかさに合わせてロボット自身の指を調節できます。この電子人工皮膚のアイディアは、生物の皮膚を電子人工皮膚の機能で実現しようと挑戦したものです"
例えばこの例だと、赤ちゃんを扱えるほど繊細な制御ができるロボットアームをどう実現するか、ロボット側の技術開発とセットで考える必要があります。人工皮膚の感触をリアルタイムでフィードバックしてロボットアームを制御しないと赤ちゃんは扱えないでしょうから、そこの技術的解決が待たれます。文字で書くと簡単そうだけど、人間の小脳などが無意識にリアルタイム処理している繊細な手の動きを再現するには、技術的なハードルがいろいろ存在するだろうと想像します。
繊細な制御ができるロボットアームでいくと、砂鉄や磁性流体、真空ポンプなどを活用した「何でも掴める丸型のドラえもんハンド」などが意外と相性が良さそうです。形状的に赤ちゃんは扱えないかもですが、繊細な制御はできそうです。
https://youpouch.com/2012/07/02/69149/amp/
ロボットでなくサイボーグ系だと、メルティンなどが得意とする「筋電義手」などと相性が良いかもしれません。
http://www.bk.mufg.jp/houjin/festa/interview03_02/
この辺の領域はどれも進化が著しいので、今後に期待したいですね!すごい!!
目はカメラやセンサー、脳はAIなど、人体の要素がどんどん再現されているが、今度は皮膚。前にロボットのグリッパー(ものをつかむ)の話を聞いたときは、たしかに難しいものだと感じた(卵を割らずにつかむ、ティッシュをつかむ、など)。
皮膚が再現できると、また新たな可能性が広がっていく気がする。また、人間の拡張という点でも期待ロボットに人のような皮膚感覚を、という人工皮膚の研究は昔から脈々とされていますが、これはやはり自己治癒のあたりが見たことない部分です。
うちの篠田教授が2007年に書いた解説記事内で言及されていた、完全に人を模したような触覚センサに必要な要求仕様を載せておきます。
(1) 皮膚表面でのサンプリング間隔は 1 mm 以下
(2) 各計測点において力の 3 次元ベクトルが計測される
(3) サンプリング周波数は 1 kHz 以上
(4) 計測精度は 16 bit 以上
(5) センサの弾性的性質が皮膚と同等であること
(6) センサ表面の摩擦特性が皮膚と同等であること
http://www.hapis.k.u-tokyo.ac.jp/public/hiroyuki_shinoda/research/pdf/07VR.pdf
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