現場で見た「安楽死」のリアル。その実情とは?

2018/2/11

安楽死に立ち会った日

――宮下さんは『安楽死を遂げるまで』を書くにあたり、スイス、オランダ、ベルギー、アメリカ、スペイン、そして日本で実際に安楽死を遂げる方々、家族や関係者に取材を重ねてきました。まさに死を迎えるその瞬間にも立ち会ったとか?
はい。立ち会ったのは英国人老婦と元イエール大学研究員の同じく英国人女性のふたりです。ほかに、死の前日にインタビューした人も何人かいます。
安楽死の立ち会いは非常にプライベートなことですが、それを気にしない人もいるんですよ。最後まで立ち会ってくださいという人から連絡がくることもあります。
宮下洋一/ジャーナリスト
1976年、長野県生まれ。18歳で単身アメリカに渡り、ウェストバージニア州立大学外国語学部を卒業。その後、スペイン・バルセロナ大学大学院で国際論修士、同大学院コロンビア・ジャーナリズム・スクールで、ジャーナリズム修士。フランス語、スペイン語、英語、ポルトガル語、カタラン語を話す。フランスやスペインを拠点としながら世界各地を取材。主な著書に、小学館ノンフィクション大賞優秀賞を受賞した『卵子探しています 世界の不妊・生殖医療現場を訪ねて』など。